夕食どうするか。
シードルを飲みに行くと決めていて、現在の時刻が18時のとき、食事はどうしますか。
シードルと言えばやっぱりガレットかなあ。でも夕飯にわざわざガレット食べに行くのもなあ。
先にどっかでご飯食べてから、シードルだけ飲みに行くか。どっかってどこだ。牛丼でもかっ食らうか。
はい、不正解です!
残念ながらスーパーひとしくんもボッシュートです。
正解は “フィッシュ&チップスを食べながらシードルを飲む” でした。
「急にイギリスのパブの話すんじゃねぇよ!」なんて、怒鳴り声をあげないでください。隣の人がびっくりしてますよ。
日本でそれを楽しめる場所をご紹介します。
奥渋(渋谷の奥の方)にある『Cidernaut(サイダーノート)』です。
シードル?いいえ、サイダーです。
ここのお店ではシードルを樽で仕入れているので、フレッシュなシードルを飲むことができます。
いえ、ちょっと待ってください。シードルではなく、サイダーでした。
何が違うのかと言えば、言語が違います。「シードル」はフランス語で、英語では「サイダー」と呼ばれます。
ここへはフィッシュ&チップスを食べに来たわけですから、サイダーと呼ぶべきでしょう。
そもそもお店の名前がCidernaut(サイダーノート)だしね。
店内には商品の一覧がお洒落に飾られていて、サーバーが壁からものすごくアピールしています。
なにも慌てて選ぶことはありません。お店の人も丁寧に商品説明をしてくれます。
今度は大正解
そそくさとフィッシュ&チップスを注文して、手元の商品説明を読みます。
各種サイダーなどの説明分の中に、作られた国や地域も書かれています。
『French Revelation…UK』
これだ!!
フィッシュ&チップスを食べるからには、母国イギリスのサイダーが合うに違いありません。
しかもイギリスのサイダーなのに名前が『French Revelation(フランスの天啓)』なんて、これにしない理由がありません。
注文すると、すぐに注いでもらえました。
ものすごくきれいな黄金色だ!
キーヴィングで作られているため、泡は極めて穏やかで、甘みがしっかりあります。
それでいて酸味も強く感じられ、白ブドウのような味もします。
香りのたちもよく、ゆっくり飲むのにすごくいいです。
うっとりしている間にフィッシュ&チップスが運ばれてきました。
サクサクのホクホクでうまーい!
ビネガーとタルタルとレモンを交互につけて、いろんな味を楽しめました。
そして食べているうちに飲んでいたサイダーもなくなり…気がつけば再び手元の商品説明を読んでいました。
ふむふむ「非常にドライなサイダー……」
これだ!!
さっきのサイダーも美味しかったけど、絶対にこっちの方がフィッシュ&チップスにあうはず!
迷わず注文すると、またすぐに注いでくれました。
一目瞭然、さっきのサイダーとは全く違います。
名前は『Ace Joker Dry』。なんとなくカッコイイ名前のアメリカのサイダーです。
そしてやっぱり、料理に抜群にあう!これが正解でした。
単にドライなだけではなく、リンゴの味わいがしっかりとあり、奥行きも感じます。
国籍は関係ありませんでした。
おかげで残っていたノーマルひとしくんはボッシュートされずに済みました。
というわけで、今回の二杯でした。
シードルに、不正解はない。
シードル太郎