シードルの流通量の少なさ
いきな悲しい見出しですが、ワインやビールに比べて、シードルはとっても生産量が少ないです。
日本でも少しずつ増えてはいますが、両者にくらべるとかなりマイナーな飲み物です。
「シードルってなんですか?」と聞かれることも多々あります。
数字で示すとわかりやすいでしょう。
世界のシードル生産量はおよそ26億リットルです。
すさまじい量だ!
はい、これだけ見るとかなりの生産量で、ちっともマイナーな印象はないと思います。
ところが比べてみるとこんな感じです。
- シードル 26億リットル
- ワイン 250億リットル
- ビール 2000億リットル
ビールのおよそ1/80、ワインと比べても1/10の生産量です。
つまり、生産量と消費量を同量と仮定した場合で、毎日シードル、ワイン、ビールのいずれかを一杯飲む人がいるとすると、その人はほとんどの日にビールを飲んでいて、週に1回に届かないペースでワインを飲み、シードルを飲むのは3か月に1回だけということになります。
つまりじゃない!わかりにくい!
はい、私もそう思います。
ただ、必ずしも生産量が少ないからマイナーというわけではありません。
日本酒の国内生産量はおよそ3億リットルなので、シードルのさらに1/9程度しかありませんが、当然日本で日本酒はメジャーな存在です。
そんなわけで、日本の飲食店やスーパーなどでシードルを買おうにも、そもそも売ってないということが起きます。
もちろんカルディという心強い存在がありますから、おいしいシードルが比較的手に入りやすくはあります。
これですね。
ネットで買えて便利ですが、一本買うと750mlだし、買うときの状態では冷えてないし、いますぐ飲むのは難しいです。
ああ、こんな時に一杯から冷えたシードルが飲めるお店があればいいのに。
ご安心ください。東京には『Cidernaut(サイダーノート)』があります。
奥渋ってどこ
『Cidernaut(サイダーノート)』は以前、フィッシュ&チップスの回に紹介しました。
こちらのお店があるのは東京の「奥渋」と呼ばれる地域です。
渋谷の奥にあるから奥渋です。単純明快。
あくまでエリアの通称なので、奥渋という住所ありません。
そういう意味では「シリコンバレー」と同じですね。谷だけにね。違うか。
この辺りです。
地方の方々からすれば「そんな細かい区分けなんか知らんわ」という感じでしょう。
そうでしょうけど、我慢してくださいな、旦那。
この辺りは、「渋谷」と聞いてイメージするよりも、少し大人っぽい街です。
大使館なんかもあって、お金持ちの人も近くに住んでいます。
誰ってことはないです。お金持ちの人です。
とはいえ、ご安心ください。
Cidernaut(サイダーノート)は、お高くとまった排外主義なお店ではありません。
渋谷駅や代々木八幡駅など、近くの駅から散歩しながら行くのにちょうどいい場所にあります。
失敗したこと
白状しましょう。
Cidernaut(サイダーノート)に来て、シードルを飲んだはいいものの、何を飲んだのか忘れてしまいました。
は?
はい、あらゆる罵詈雑言を受け入れるつもりです。
その日は大変暑く、よく歩いて疲れたので、甘いシードルが飲みたいと思っていました。
そして、喜び勇んで何かを頼みました。
椅子に座ったこともあり、すっかりリラックスモードです。
期待通りに甘口の、疲れた体にピッタリなシードルだったことは覚えています。
ところが、品名をメモするのを忘れていて、なにを飲んだかすっかり忘れてしまったのです。
Cidernaut(サイダーノート)のいいところで、商品ラインアップがよく変わります。
この日も、前回来たときとは全然違うものが並んでいました。
つまりその時メモしてないと、いったい何を飲んだのかあとから復習できないということです。
・・・
まあ、写真をどうぞ。
暑い日にふらっと立ち寄って、よく冷えたシードルが飲める。
なんと素晴らしいお店でしょう。
失敗は誰にでもあることです。
もう、忘れようではありませんか。
ね。
というわけで、今回の一杯でした。
この中で、失敗をしたことのある者だけが、シードルを飲みなさい。
シードル太郎