東京都内のお花見スポット
東京には桜の名所がいくつもあります。
一番有名なのは上野公園でしょうか。
動物園や美術館・博物館があり、花見が目的でなくてもたくさんの桜を見られる嬉しい場所です。
それから、目黒川沿いや千鳥ヶ淵の桜も有名ですね。
千鳥ヶ淵の桜はさだまさしの唄の歌詞にもでてきます。
そして代々木公園や井の頭公園も有名ですが、今回ご紹介するのは立川にある「国営昭和記念公園」です。
「国営昭和記念公園」は、米軍立川飛行場跡地に「昭和天皇御在位五十年記念事業」の一環として作られました。
広さはなんと165.3 haもあり、東京屈指の巨大公園です。
「面積の数字言われてもピンとこないな。」ですか。わかります。
東京ドームの数では説明しないのでご安心ください。
他の公園と比較してみます。
- 井の頭公園 42 ha
- 新宿御苑 58.3 ha
- 代々木公園 54 ha
- 葛西臨海公園 77.9 ha
- 偕楽園 13 ha
- 兼六園 11.7 ha
- 後楽園 14.4 ha
- 大濠公園 39.8 ha
なんと代々木公園の3倍、大濠公園の4倍もの広さがあります。
「公園の広さなんかどうでもいいから花見ができるか教えろよ。」ですか。
およそ花をめでようという態度ではないですが、お答えしましょう。
国営昭和記念公園にはソメイヨシノをはじめとした桜の木が1500本ほど栽培されています。
勿論アルコールを含む飲食物の持ち込みなどもOKなので、存分に花見を楽しむことができます。
代々木公園の3倍の広さに、1500本の桜ですから、混雑はしてもブルーシートのパッチワーク状態になるようなことはありません。
極端に混雑はしない昭和記念公園ですが、上野公園や代々木公園などと違うところは有料ということです。
有料とは言っても、大人1人450円、中学生以下の子どもは無料で利用できます。
有料エリアの営業時間はこのようになっています。
- 3月 9:30~17:00
- 4月~9月 9:30~17:00 ※土日祝日18:00閉園
- 10月 9:30~17:00
- 11月~2月 9:30~16:30
夕方には閉園してしまうので、残念ながら夜桜を楽しむことはできません。
「有料エリア…」
おっと、なかなか目ざといお方ですね。
お察しの通り、昭和記念公園には無料エリアもあります。
「みどりの文化ゾーン」と呼ばれる、公園の東端のエリアが無料です。
そしてこのみどりの文化ゾーンにも桜が植わっているので、無料エリアでも花見は楽しめます。
が、今回花見を楽しむのはこの無料エリアではありません。
GREEN SPRINGS(グリーンスプリングス)
昭和記念公園”で”桜を楽しむのではなく、昭和記念公園”の”桜を楽しむ場所のご紹介です。
場所は「GREEN SPRINGS(グリーンスプリングス)」です。
「わざわざ別の場所じゃなくても、昭和記念公園でいいじゃん。」
お気持ちはわかりますが、それには理由があります。
シードルが飲めるから。です。
もちろんクーラーボックスにシードルを入れて持っていけば、公園内でもシードルは楽しめます。
むしろそれが王道でしょう。
でも、人はふらっと気まぐれに出かけたくなるものじゃないですか。春ですしね。
一方、クーラーボックスは気まぐれとは無縁の代物です。
手ぶらで行ってもシードルが楽しめるのが「グリーンスプリングス」なのです。
場所はここにあります。
昭和記念公園・みどりの文化ゾーンのすぐ隣ですね。
地図が苦手な方のために、行き方のご紹介です。
グリーンスプリングスの行き方
①JR立川駅の改札を出たら「北口」へ向かいます。
②北口からでたら、伊勢丹方向に進みます。
③アーケードの下を進み、ウサギ像のところで右に曲がります。
④隙間の細い道をズンズン進みます。
⑤陸橋を渡り高島屋の前を左に曲がります。
⑥「国営昭和記念公園」の案内表示が見えたら右へ。エスカレーターを下ります。
お!モノレール下のまっすぐな道が現れました。
これだけまっすぐなら迷うことはなさそうですが、もう少し案内を続けます。
⑦300m程度(500歩くらい)直進して、左側に「たましん美術館」を見つけたら階段を上ります。
⑧到着です。
グリーンスプリングスは商業施設なので、買い物できる場所や飲食店がたくさん入っています。
「おいおいおい、着いたのはいいけど桜もなければシードルもないぞ。」
これからご案内しますので、慌てない慌てない。
まずはシードルを買いましょう。お店は近いのでご安心ください。
それではいま上ってきた階段を下ります。
下りましたか?
はい、もう着きました。
階段を下りてすぐ隣にあるのが、シードルが買える店「FAVERS(フェイバーズ)」です。
FAVERS(フェイバーズ)
「FAVERS(フェイバーズ)」は『信州の食を発信するローカルフードの専門店。』です。
つまり長野県のアンテナショップですね。
「アンテナショップ」というと少し野暮ったいイメージかもしれませんが、フェイバーズはおしゃれな雰囲気です。
店の表にはテラス席があり、中で買ったものを食べられます。
そして表の看板に、ありました!
おつまみ付きの樽生シードル飲み比べセットにホットワイン!
店に入る前からワクワクさせてくれます。
そして店内に入ってすぐ左にシードル売り場がありました。
なんという品ぞろえ!
「長野県のシードル」に限定しているにも関わらず、たくさん取り揃えられています。
どれにしようか迷いますね。
飲み比べセットは魅力的ですが「イートインのみのメニュー」となると花見には適しません。
今回は見送りです。
シードルももちろん良いですが、せっかくのアンテナショップなので、店内の他の商品も見てみましょう。
なるほど、やはりリンゴ関係の商品が多く取り扱われています。
と思いながら店内の奥の方にいくと、ひときわ大きなスペースを確保している商品がありました。
「ポテもろこし」。はじめましてではありますが、これだけアピールされたら気になります。
よし、今回はこのポテもろこしにシードルを合わせることにしました。
ポテもろこしを小脇に抱えてシードル売り場に戻ります。
グループで花見を楽しむなら大きな瓶でもいいですが、今回は一人なので飲みきりサイズでないと困ります。
この中から選びましょう。
ポテもろこしは食べたことがないですが、名前から察して少し甘めであることが予想できます。
辛口のシードルを選んだ場合、酸味が強いシードルだとお菓子にはあいません。
まず、甘口シードルに絞られました。
甘口のシードルは複数ありますが、ポテもろこしを楽しむことをも考慮すると、フレーバーシードルは外しましょう。
ということで今回はこちら「APPO CIDRE(甘口)」に決定しました。
「りんご並木醸造所」の『APPO CIDRE』
「APPO CIDRE」をつくっている「りんご並木醸造所」は長野県飯田市にあります。
飯田市は長野県の中でも南にあり、同じ長野県の長野市よりも愛知県や静岡県に近い場所です。
人口1万人当りの焼肉店舗数が日本一らしく、リンゴのみならず焼肉も推しているようです。
「りんご並木醸造所」はそんな飯田市でリンゴ産業を守ることを使命としてシードルを作っています。
「気取らずカジュアルに楽しむ身近なシードルを目指している」らしく、本来のシードルのイメージで嬉しいですね。
りんご並木醸造所何種類かのシードルを作っていますが、今回いただくのは「甘口」のシードルです。
使用しているリンゴは単種ではなく、複数のリンゴをブレンドしています。
- 恋空(こいぞら)
- シナノレッド
- メイポール
- 摘果リンゴ(りんご)
- ドルゴクラブ
日本のシードルの中では、使用しているリンゴの種類が多いですね。
甘口ではありますが、アルコール度数は6%と高い方です。
作り方も伝統的な瓶内二次発酵を採用している素晴らしいシードルです。
グリーンスプリングスで富士山と桜が見えるポイント
シードルが調達できたので、桜を見ながら楽しみたいと思います。
さて、先ほど上った階段を再び上ります。
階段を昇ったら水場を左に見て木々の小道を進みます。
小道の先にはとても素敵な広場がありました。
ここでピクニックをするのでも十分に素晴らしいですが、今回は桜の見える場所まで行きましょう。
広場を通り過ぎて水の流れる階段を上ります。(水の中を歩くわけではありません。)
階段を登りきると、不思議な細長いスペースがありました。まだまだ進みます。
ついに、眺めのいい場所にたどり着きました。
昭和記念公園のみどりの文化ゾーンが見えています。
ナイスビューの向かい側には、なんと、いい感じに座る場所が用意されています。
はい、そうです。今回の目的地はここです!
まずは座る場所を確保します。
この小さなテーブルがありがたいですね。
ここからの眺めはこんな感じです。
残念ながらまだ桜は咲いていませんでしたが、桜はたくさんあるので満開の時期ならこんな感じかもしれません。
ちなみに奥に富士山があるのに気がついたでしょうか。
夕方なので暗くてよくわからないかもしれませんが、しっかりと鎮座しています。
さてさて、ではこの素晴らしい景色を見ながらシードルとポテもろこしを楽しみたいと思います。
まずはポテもろこしをポイポイ口に放り込みます。
サクサク触感が気持ちよく、トウモロコシの甘味があってすごく美味しいです。
量もしっかりあるので、シェアして食べるのもいいですね。
もちろん一人で食べれば遠慮はいりませんから、気持ちよく食べられます。
ポテもろこしで適度に乾いた口の中に、APPO CIDREを流し込みます。
甘くて美味しい!
リンゴが数種類ブレンドされているので、甘くて飲みやすいですが単調さはありません。
飲みきりサイズなのも嬉しい。
外で冷えたシードルが飲めるのもありがたいですね。
伝え忘れていましたが、シードルの瓶の栓は会計時にこんな感じで開けてくれます。ご安心ください。
さらに、こちらのお店で買ったものなら、飲み終わった瓶やゴミは回収してもらえます。
なんというありがたいサービス。
手ぶらで行って、手ぶらで帰れる。フェイバーズは素晴らしいお店です。
というわけで、今回の一杯でした。
冬過ぎて 春来にけらしーどる。
シードル太郎